2010年06月23日

いかれ、全国のお母さん

みなさま、こんにちは。頭が悪いわけではないけれど、頭のネジが1本とれていて、しかもそれが頭の一番大事な部分のネジだったんだよね。そんな、みねまいこです。

サッカーのワールドカップが、世界を動かしている今日この頃ですが、今日はひとつ、笑っちゃう記事があったので、それについて書きます。

6/20(日)朝刊、朝日新聞の38面(オランダ戦に1-0で負けた翌朝)。


「左手わずかに及ばず GK川島」
 0-1。芝の上で大の字になった。地面をたたいて悔しさを表した。猛攻は、その想像を超えていただろうか。
 新しい「守護神」は、常に困難なレベルに自らを追い込んできた。
 埼玉県与野市(現さいたま市中央区)出身。「相手が強いほど燃えるタイプ」と……(中略)
 夕暮れ、無人のグラウンドに向かって大声で指示を出し、想像上のボールに向かって飛び続ける―。(中略)
 県立浦和東高校サッカー部の野崎正治監督(50)は、そんな姿をよく覚えている。「世界レベル」と戦うためのイメージトレーニングだった。
 「学校の正門は川島が開け、川島が閉める」と校内で言われるほどの練習の虫。毎朝5時半に起き、授業が始まるまで自主的に練習。夕方の全体練習の後も、自主練習に打ち込んだ。
 自己管理も徹底していた。
 炭酸飲料には口をつけない。ご飯は必ず5杯以上食べるが、揚げ物はほとんど口にしない。弁当に冷凍食品が入っていると、怒って母親に電話をかけることもあった。10代からユース各世代の日本代表に選ばれた。

インターネット版はこちら→http://www.asahi.com/sports/update/0620/TKY201006200003.html


文脈からして、高校の先生の談話を、記者がまとめていると思われる。紙面の結構大きなスペースをこの記事が占めていた。社会面がわずかなスペースで内容の濃い記事を書くのに対して、朝日のスポーツ面はバカなんじゃないかと思う。書名記事で、3人の名があった。はっきり申し上げて、こういう記事を3人掛かりで書いた時点で、記者生命は終わりだと思う。じゃあ、この記事の何が悪いのか?

練習熱心なのは美談。そこは本人の努力なのですばらしい。誰もいないグランドに向かって「大声で指示を出し、想像上のボールに向かって飛び続ける―」それはちょっとヤバいんじゃないか(笑)?という気がしないでもないけど、とりあえずここも美談としよう。

しかし、ここ。「自己管理も徹底していた……弁当に冷凍食品が入っていると、怒って母親に電話をかけることもあった」。

お母さんにお弁当をつくってもらっておいて、それは自己管理とは言えませんね。記者は日本語を間違えていますね。その他。揚げ物の何が悪いの?かわりに、ご飯を必ず5杯以上食べることの、一体どこが自己管理なの?「冷凍食品が入っていると、怒って母親に電話」と言ったって、いまどき、冷凍食品じゃないものは厳密に言えばあまりないヨ(卵くらいか?)。肉だって魚だって、いったん冷凍して、その後で解凍してスーパーに売っている。

総合して、意味がわかりません(笑)。

この記事は後で問題になるんじゃないかと思う。2つの意味で。1つは、自己管理の言葉の意味が間違っていること。2つめは、「常に困難なレベルに自らを追い込んできた……」その困難なレベルに対し、記事の内容が空虚であること。

この選手は、高校時代に練習熱心だったかもしれないけど、この選手のやっていたこと(揚げ物禁止、ご飯5杯、など)は、科学的(栄養学やスポーツ医学)に有効な方法なのか?ひょっとしたら、世界レベルと戦う為のイメージトレーニングだって、誰もいないグラウンドに向かって指示を出したことも、飛んで来ないボールに向かって飛び続けたことも、本当は「意味がなかった」ことなのではないのか(と、私は個人的に思う)?

こんなふうに言葉遣いが間違っていて、なおかつ根拠の薄い、空虚な記事を、大きなスペースで読ませるなんて、滅多にないほどに、ひどいことだ。

では、果たして私がこの記事をまとめるとしたら?「練習熱心、ご飯が大好きな高校生。おかずが気に入らないと、お母さんに電話して文句を言うこともある、わがままな子だったけど、今では立派な日本代表に。お弁当のこと、お母さんに土下座して、謝っておいてください。(みねまいこ)」と、書くと思うよ。この話を、無理に美談にしてはいけない。

自立して、自分でやるのが、自己管理。ついでに申し上げれば、この記事は、子供のお弁当を毎日作ったことのある女性にとっては、ここ最近の朝日新聞で、ワーストワンの記事。いかれ、全国のお母さん。
posted by minemai at 00:00| Comment(2) | 日記
この記事へのコメント
なるほど。この記事を読んだときのビミョーにすっきりしない理由がわかったよ。

>弁当に冷凍食品が入っていると、怒って母親に電話をかけることもあった。

ここにみねまいが反応したであろうことは容易に想像がついた。…ってさ、浅学の徒であることを恥じるべきなのかもしれんけど、冷凍食品っていけないもんなん?そりゃどっかのギョーザみたいに毒が入っていたらまずいだろうけどさ。

この記事、書く人の立場になって考えてみると面白いかも。デスクか誰かからさ、「おい、日本がオランダ相手に善戦した。キーパーの川島ってのもよー、頑張ってた。なんか川島に対しての感動的な記事を書けや」などとでも言われたと。で、頼まれた記者はなんか書こうとするけどいかんせん、今までひなたに出てこない目立たない選手だからあまりエピソードが見つからない。

しょーがないから、同僚の記者に協力を頼む。すると、高校時代のエピソードが数個見つかった。それが、ご飯5杯だの、校門は川島が開けるだの、冷凍食品どうこうなんではないだろうか。で、もうちょっと推敲したかったけどもう時間がない!というわけで提出しちゃいましたと。まったく的外れなことをいっている可能性もあるけど、案外間違っていないような気がする。

私が某三流トコロテン大学に通っていたころ、教授が面白いことを言っていたことを思い出す。

「文献を読んでいて、何度読んでも(あるいは調べても)わからないところは、書いた本人がわかっていない場合が多い」

これはホントに正しいと思う。たぶん、この雁首並べた3人の記者も栄養学に関しての知識はほとんどないんじゃないだろうか。

ついしん:
おーい、いつヨーロッパに帰ってくるんだー。ヨーロッパプロモーターとしては本人が来ないとやっぱりやる気にならんぞ。
Posted by Snigel@欧州担当 at 2010年06月28日 08:31
Sinigel

こんちは。
そっか。それはそれで一理あるなあ。

プライベートな追伸。
誰かさんは、ホームステイ先がこっち。本当の家族はあっち。」と言っている。
Posted by みねまい at 2010年06月29日 10:01
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