2009年11月12日

胡美芳(こびほう)さん

彼女の訃報が朝日新聞につい昨日出ていた。彼女の歌を聞いたのは1991年か、1992年頃だと思う。私が10代の頃オルガンを弾いていた大分の教会のクリスマスチャリティーコンサートに来てくれたのだった。牧師が「このコ、まいこちゃんです。」と紹介してくれて、「私も...将来、歌手になりたいんです!」とかなんとか叫んで、握手してもらったんだよね。

教会コンサートの出演者というのは、「上が白い清潔感のあるシャツで、下がたいてい黒」というドレスコードが暗黙のうちにあり、それに従うか、もしくは貞淑さを自己確認しているような地味なワンピースとか、たいていファッションがクソみたいにつまんないんで、のっけからげんなりするものなのだけど、彼女だけは違ったので強烈に覚えている。ひとことでいえば、「場違い」。ふたことでいえば、「気合い、十分」。

体の線がはっきりでるスパンコールのチャイナドレス、スリットが入っていて、「ここってどこ?」と思うような羽のうちわを優雅にあおぎながら、スポットライトを浴びて登場。そして歌ってくれたのね。田舎のキリスト教会のクリスマスにもかかわらず、上海の波止場の風景が見える気がした。化粧もはっきり色が出ていてね。すごくいいなあ、と。なんと衣装替えもあって、アンコール。賛美歌も歌ってくれて、なんとまあ華やか。すばらしかったんだ。

小さいことにこだわっていたら、ダメだ。自分まで小さくなる。胡美芳さんなんて、日本と中国とがせめぎあう場所に立って、ひとりで歌って頑張ってこられたんだものね。前の戦争で家族と離ればなれになっても。ラジオの電波は海をこえるから、中国の家族に、自分の歌声で安否を知らせていたんだものね。

最近、カッとなると喉まで出かかって、でも言うのをやめるセリフがある。「細かいことを気にしていたら、てめー。キン玉小さくなるゾ!」と。胡美芳さんが男だったら絶対にキン玉大きかったはず。私だってきっと大きいはず。今、全員がひいちゃうようなことを平気で言っているとは思うけど(なおかつ訃報の記事を受けて考えるにふさわしくないけれども)、思想=キン玉は大きい方がよい。もう、わけがわからないけども。

ばいばい。胡美芳さん。「歌と自由」と「きらきらした気持ち」をいっぱいどうもありがとう!
posted by minemai at 00:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/33592321
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
Copyright (C) 2003-2007 みねまいこ. All Rights Reserved.